現実社会の問題提起を描く話題の「ラストマイル」を観てきました。
主演は満島ひかりさんと岡田将生さん。
私も好きなテレビ番組「MIU404」や「アンナチュラル」の監督、脚本家がタッグを組んで、豪華なキャストらがうまく絡み合い、映画「ラストマイル」に繋がります。
ブラックフライデー前夜に巻き起こる連続爆破事件。事件解決まで手に汗にぎる面白さで一気に引き込まれていました。
ラストマイルとは
ラストマイルは直訳すると「最後の1マイル」です。
物流や交通業界におけるラストマイル(Last Mile)とは
“お客様に荷物が到達するまでの物流の最後の接点“のことを指しています。
元々通信業界で使用されていた言葉で、マイルという物理的な長さのことではありません。「最寄りの基地局からユーザーの建物までを結ぶ通信回路の最後の部分」のことを「ラストマイル」と呼んでいたそうです。
これが物流業界にも広まり今では「配送の最終拠点からお客様へ荷物を届けるまでの区間」の配達を行う宅配のことを示すようになりました。
ネット通販最大手のAmazonが大型のセンターをいくつも建設して、当日配達といった配送サービスを充実させるのも、このラストマイルを制する動きといえますね。
買うのを分かっていたかのようで早くて驚きます。
ネット通販
私たちは場所を選ばず、好きなタイミングで注文できるネット通販の便利さに慣れてしまっています。
自宅まで届けてくれる手軽さ、共働き世帯や自力で買い物に行くことが困難な高齢者世帯。スマホの普及とともに誰もが簡単に宅配を利用しています。
コロナ禍で外出が困難になった時、更に加速して普及していったのでしょう。
大手ショッピングサイト、産地から直送される農家さんの野菜や花、日常のランチの宅配。友達のプレゼントまで。何から何まで簡単にポチッ!
数えきれないネットショップを利用しています。これがなかった時はどうしていたのでしょう。
って考えるとものすごい事業に発展しているのです!この業界は。
課題はいくつも
ますます暮らしに身近な存在となっている物流の世界!
より早く届くことが決して当たり前ではありません。
その裏には多くの関係者が身を粉にして働いているのです。
ラストマイル事業はいくつかの課題も抱えています。
人手不足
宅配は今や私たちの生活に欠かせないよね
物を運ぶ量の増加に伴って、それらの配達を担うドライバーさんが追い付いていない状況。ニュースで聞いてはいましたが足りていないのは今も続いています。
1個運んでいくらになるのか。映画の中でもふれていましたが、ご苦労に対しての対価の安さは人手不足を解消できない理由かも。
労働人口の減少や、ドライバーの高齢化なども人手不足に拍車をかけています。
今では多く見かける女性ドライバー。働きやすい環境づくりに力を入れるところが増えてきて業界全体で労働環境の改善が進められてはいるようです。
再配達の問題
映画の中で再配達の問題もでてきました。
荷物の引き渡しが出来ずに再配達となってしまうケースは、その日に配達する量が減ってしまいます。ドライバーさんの稼ぎにかかわる大きなロスです。
- 配達効率の低下を招く
- 二酸化炭素排出量の増加で地球環境にも大きな影響を与える
再配達を減らすための対策は各社講じてはいますが、なかなか難しいようです。
お客様と配達する側の情報交換や、対面に縛られない置き配を利用することも大切です。
大手運送会社では、配達日時の情報をあらかじめ通知してくれたり、受取の時間帯を気軽に指定・変更できるサービスが導入されています。また、コンビニエンスストアや宅配ロッカーなど自宅以外でも荷物の受取ができるサービスも広がりつつありますね。ひとり暮らしの方は防犯上からも安心です。
見どころ
大まかな構図は主人公のいるECプラットフォーム・そこを支える物流会社・爆破事件を調査する警察。
さまざまな立場の人物から見える景色は違い、その背景や役割を把握するのも結構むずかしい。
観たあとにスッキリ感動!ってわけにはいかないけど、ずしっと心に残る映画で観てよかったです。
ただ、あちこちに伏線が張られていて、それを回収するのは見どころ。
単なる爆破事件にまつわる4日間のサスペンスではなく、物流のトップ、配送センター、運送業者、実際の配送屋さん、荷物を受けとる家族までが網羅されているので内容はすさまじいです。
この映画、国民ひとり1回観るといいかも。(´▽`)
立ち止まったり、相手を気遣ったり何か考えるきっかけになるでしょう。ゆっくり歩むのも良し!と感じるかもしれない(´▽`)
もしかしたら、これはテレビで連続ドラマとしてじっくりみたい気もするな。。
何はともあれ、現実社会で起きている問題のことなのです。
では
ごきげんよう。
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