友情 絆を描くドラマ放送。 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」 原作本を読み返し心ふるえる

つい4日前まで半袖で外を出歩けたのに、今朝の寒さにぶるっっ!

いきなりの気温変化についていけずコートなしで出かけたことを後悔しました。

昨夜は故平尾誠二さんと山中伸弥先生のドラマが放送され、役者の演技力もあって泣きどおしで見ていました。強く温かい絆に感動しきり。

ドラマは平尾さんの告げられた余命は3か月。わずかな時間を大人の男たちが生還することを信じ、病魔と闘う。平尾さんの晩年を描いたドラマでした。

原作を再び読み返したくなりわが家の本棚に手を伸ばす。この本は5年ほど前に購入して内容は知っていました。

講談社文庫より
友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の約束」

3章からなる構成で、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥さん、平尾さんの奥様が登場されます。

特にお二人が出会うきっかけとなった雑誌の対談を掲載した第3章が好きで何度も読み返していました。

ラグビーを愛しラグビーに愛された男「ミスターラグビー」の愛称の平尾誠二さんと「ノーベル賞受賞」の山中伸弥さんです!最強タックル!

ジャンルを超えた分野で活躍する親友の間にはどんなエピソードがあり対談が繰り広げられたのか、偉大なお二人にとても興味がありました。

おこがましいですが、ラグビーを知らない私でもためになるテーマの話が多く人間関係などで、気持ちがもやっとしている時にはヒントに。

チームワークって何?

チームワークは「助け合い」じゃない

たとえば、チームワークという言葉の概念を日本人に訊くと、だいたいの人は「助け合い」と、きれいに回答しはるんですね。どっちかというと美しく語る。でもチームワークというのは、実はもっと凄まじいものやと思うんです。いちばん素晴らしいチームワークは、個人が責任を果たすこと。それに尽きるんですよ。

友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」講談社より

平尾さんの考える本当のチームワークの概念に、はっと気づかされます。

大きな組織の話じゃなくても自分のいる小さなコミュニティの中でもあてはまる。

つい昨日だって職場の営業会議中、数字が上がらない社員の分をまわりがフォローするというくだり。それがチームワークだと。もちろんできない社員はこれまで以上に努力をしなくてはいけません。

できない社員の分をできる社員がフォローしていては、できる社員は本当はもっとできるはずの事を犠牲にしなくてはいけない。できる社員のパフォーマンスを上げることができないのです。

これではこのチームはいつまでたっても現状維持するだけ。もっと上を目指すことが難しくなってきます。

もっと狭めれば家事を分担している夫婦のチームワークも同様。

夫ができない家事を妻が助けながら家事をしているよりも、夫が自分の役割分担の責任を果たしていければ他の事に使う有意義な時間が生まれたりする。どちらかが不満に感じたり助け合っていては、本当の満足や良いチームワークとは言えない気がする。

まぁ夫婦間では2人なんでチームというよりコンビか。

お互いのできない所を補いあって、それでいいあんばいにできたら結果オーライですな(;´Д`)

人を叱るときの心得

山中先生が「感謝の集い」の弔辞ではなされていたエピソードが印象的。

平尾さんは人を叱る時の心得としてぶれない信条があったようです。

温かいオーラを持つお人柄がうかがえます。

「人を叱るときの四つの心得」

  • プレーは叱っても人格は責めない。
  • あとで必ずフォローする。
  • 他人と比較しない。
  • 長時間叱らない。
友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」講談社より

60を過ぎたおばさんが大きなチームを率いてはいませんが、いくつになろうとも対人関係で心にとめておきたい言葉です。

はるか昔の子育て中、「こどものした悪い行いを叱っても、その子の人格は絶対に否定しない。」と言われたもんです。なかなか実行できないことですが。相手を認めている証拠ですよね。

人が人を叱るときに大切なことはこの四つに集約されているようです。

理不尽が人を成長させる

学生時代は特に理不尽なことだらけでした。

意味の分からない風紀検査。どうして制服のスカートの長さを決められなきゃいけないのか。

部活動中、汗だくになって倒れそうなのに水を一滴も飲ませてもらえないとかは最たること。

今では考えられません。

そう。僕、「体育会系は日本人を滅ぼす」という論を持っていたんですが、今は逆に、そういう理不尽さも必要だと思うね。理不尽や不条理や矛盾を経験しないと、やっぱり人間は成長しないし、強くならないと思う。理不尽な経験をポジティブにとらえれば、得るものがいろいろあるはずなんです。むしろ、逆にそれを面白がるくらいじゃないとね。「しゃあない、こんなこともある。でも、なんとかなるわ」という気持ちで理不尽に臨んでいける奴、そのなかで生きていける奴でないと、なにをするにも絶対無理ですわ。

友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」講談社より

世界に1例もない、副作用も何が起こるかわからない治療に挑む時でも

「俺ら、世界初のことをやってるんや」と嬉しそうに語ったといいます。

理不尽を経験しているからだけでは言い尽くせません。鳥肌が立ちこの方のすごさを感じたシーンでした。

知り合ってからたった6年ほどの関係だったお2人。最愛のご家族や周りで支えられた方々の温かいエピソードも本の中でたくさん紹介されています。

改めて、そばに置きたい本の1冊です。

*記事投稿ボタンを押し忘れ、日付をまたいでしまいした。ドラマ放送はおとといの日。悪しからずm(__)m

では、ごきげんよう。

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